ローマ法王　イスラム国との共闘呼びかけ

対イスラム国「共闘」、ローマ法王が呼びかけ
2014年11月29日 11時53分
　【イスタンブール＝青木佐知子】トルコ訪問中のローマ法王フランシスコは２８日、首都アンカラで、イスラム教の重鎮のギョルメ宗教庁長官と会談した。

　法王は会談後、「宗教指導者として、我々は人権侵害を非難する義務がある」と述べ、イスラム過激派組織「イスラム国」に対し、宗教の違いを超えた「共闘」を呼びかけた。

　法王は、同庁幹部らを前に、中東のキリスト教徒やクルド人など宗教的少数派が「残酷な暴力に苦しんでいる」との声明を読み上げた。
ギョルメ氏も「我々イスラム教徒は、過激主義や殺りくを否定する」と述べ、「イスラム教は平和の宗教だ」と強調した。

　これに先立ち、法王は同日、アンカラでエルドアン大統領と会談。その後の共同記者会見では、「イスラム国」を念頭に「テロリストの暴力がシリアやイラクで止まる様子はない」と非難した。
キリスト教徒を含む多数の難民を受け入れるトルコの貢献をたたえ、中東の安定に向けて「仲裁役」になるよう呼びかけた。

　法王は２９日、イスタンブールに移動し、東方正教会コンスタンチノープル総主教バルトロメオ１世と会談する。両者は今年５、６月にも会談しており、東西教会の関係強化を進めている。

2014年11月29日 11時53分
http://www.yomiuri.co.jp/world/20141129-OYT1T50031.html

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